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3.電子メールの仕組み

1.電子メールの仕組みの概要

電子メール(以下単にメールといいます)の仕組みは郵便に置き換えることができます。
普通に郵便で手紙を届けるには、

①手紙を書く
②郵便局(または近くのポスト)に投函する
③郵便局では受取人の最寄りの郵便局に配送する
④郵便局員が受取人の郵便受けに配達する
⑤受取人が読む という手順を踏むことになります。

 もし、相手が郵便私書箱(以下私書箱と略します)を設置していれば、④は、私書箱に配達され、保管される ⑤は、受取人が郵便局で私書箱内の郵便物を受け取り読む、というように変わります。
これを電子メールに置き換えてみましょう。
電子メールは直接相手に届けられるのではなく、先に示した私書箱に届けられるのと同じ仕組みになっています。
送信者が送信したメールは、送信に使用したコンピュータが接続されているプロバイダの送信用メールサーバ(投函窓口に相当)に送られます。
送信用メールサーバは送り先のアドレスを確認し、受信者が契約しているプロバイダの受信用メールサーバに転送します。
受信用メールサーバには、契約者の人数分だけディレクトリ(Windowsではフォルダと呼んでおり、私書箱に相当)が用意されていて、受信者別に振り分けられて保管されます。
サーバに蓄積されたメールは、受信されるまでサーバに蓄積されています。
受信者がアクセスするとサーバに保管されていたメールは受信者のコンピュータに移り、サーバから削除されます。
ただしは設定により、サーバ内に残しておくことは可能です。
 私書箱に物理的容積があり、容積を超えた郵便物が入らないのと同じく、サーバにも受信容量の制限があります。
メールをサーバに残したり、長期間アクセスしないと満杯になり、それ以上受信できなくなります。
 本学では、メールの蓄積量が8メガバイト*を越えると蓄積メールの削除を要請するメールが自動的に送信されるようになっています。
その後、容量を超えたメールは事前通知なく強制的に削除されたり、新規の受信を受け付けなくなります。
プライバシーの観点から削除するメールの内容を見ることはありませんが、大切なメールは必ずダウンロードする習慣をつけてください。
また、こまめに不要メールを削除し、空き容量を確保するようにしてください。

* 8メガバイトは400字詰原稿用紙なら1万枚相当の容量ですが、これは全角文字だけの場合です。
画像などの添付ファイルが含まれていると受信可能容量は大幅に少なくなります。

2.メールヘッダについて

 メールを受信すると、表面上はsubject(題名)と差出人、日付、ファイルサイズ、本文の内容しか見えませんが、実際には以下のようなメールヘッダが本文の前に付いて送信されてきます(主要部分のみ表記)。

From: 差出人のメールアカウントが書かれています
To: 宛先(通常は受信した自分自身)が書かれています
Cc: 差出人がCc:を指定してあればその宛先が書かれています(後述)
Date: 日時が書かれています
Subject: メールの表題が書かれています
Received: メールの伝送経路(どこのメールサーバを辿ってきたかと日時)、差出人のコンピュータ名(送信日時)、が書かれています。

メールソフトはFromからSubjectまでを表示しているにすぎません。
多くのメールソフトでは、subjectの一覧で調べたいsubjectを右クリックすると表示することができます。
これらは郵便物の宛名と差出人の情報、そして書留郵便物の配達記録のようなもの(郵便局では公開していませんが、郵便事故があったときにはこれを元に調査します)に相当します。
X-Mailer:の表示は、たいていの場合、利用ソフトを判別できる内容が記述されていますが、Netscape Messengerの場合は「Mozilla…」と表示されます。
また、配信元がメールマガジンなど場合、携帯電話、PHSなどからのメールの場合は表示されません。
悪意のあるメールの場合、発信者がこれらの情報をわざと変更し、他人になりすましたり、発信元がわからないようにして、責任を他に転嫁している場合がありますので、これらの情報をすべて鵜呑みにはできません。

3.Cc:とBcc:の違い

 メールは、同じ内容を複数の人に送ることができます。
この場合、To:(送信先)に複数のアドレスを記述する、To:には1アドレスだけ書いてCc:にも記述する、さらにBcc:にも記述することができます。
To:に複数記述する場合は、すべての宛先が同列(同じ立場)の場合です。
 Cc:はカーボンコピーのことで、メールの直接的な送信対象はTo:の宛先ですが、参考までにコピーを送っておこうという相手をCc:に記述しておきます。
メールヘッダにはTo:とCc:の宛先は記述されます。
メールを受け取ったらTo:とCc:のどちらで送られてきたかを確認しておくとよいでしょう。
Cc:であれば、あなたには「ついで」的な意味合いで送られてきているのかも知れません。
この場合にはコメントする必要はありません。
また、送信記録として、自分自身をCc:に記述しておいてもよいでしょう。
Bcc:はブラインドカーボンコピーのことで、受信者個々に対して、他の宛先を教えることなく、メール配信することができます。
Bcc:として記述したアドレスはメールヘッダに記録されません。一方、Bcc:で送られてきたメールには、From: To:ともに送信者のアドレスが入っているようです。
あなただけに送信されたものと解釈してよいのですが、匿名性を秘めた存在であることを理解しておくべきです。

4.HTMLメールは嫌われる?

メールの中には、ホームページのように文字のサイズが色々だったり、文字に色が付いていたり、背景に絵があったりするメールがあります。
これをHTMLメールと呼んでいます。
無味乾燥な文字が続くだけのメールより表現が豊かで、気持ちを伝えるには便利かもしれませんが、すべてのメールソフトがHTMLメールを受信できるわけではありません。
HTMLメール非対応のソフトがHTMLメールを受信すると、無意味な記号で画面が乱れたり、文字化けしたりして読めなくなる場合があります。
また、HTMLメールにはコンピュータウィルスが悪戯をする仕掛けを組み込むことも可能で(知らずに感染している場合もある)、一般的な通信手段としてはあまり好まれていません。
HTMLメールを送っても構わない相手を選んで送信するのが賢明なようです。

5.メールで送れるもの

HTMLメールでない限り、メール本文で送ることのできるのは文字だけですが、添付ファイルという形で、画像や音声、 Wordや一太郎、Excelなどのデータファイル、プログラムなどを一緒に送ることができます。
実はHTMLメールも添付ファイルの形で送られています。
ただし、相手の契約プロバイダが受信容量制限をしている場合には、容量オーバーで受信拒否される場合があります。
また、送信に時間がかかるのと同様、受信にも時間を要し、相手に迷惑をかけることにもなります(相手は受信が済むまでファイルの容量は分かりません)。
ファイル形式を工夫したり、圧縮できるものは圧縮して送るのがよいでしょう。

6.メールソフトについて

 使用するメールソフトに特段の制限は設ありませんが、ポストペットなどのキャラクタにメールを送信させるメールソフトでは、相手が同じソフトを使用していることが明らかな場合以外はキャラクタによる送信を避けてください。
メールソフトには、1利用者1アカウントしか登録できないソフト、1利用者で複数アカウントを利用できるソフト(マルチアカウント対応)、複数の利用者が利用者ごとのアカウントを利用できるソフト(マルチユーザ対応)があります。
利用環境に応じて選択してください。
研究室などで、1台のパソコンで複数の利用者がメールのやりとりをする場合はマルチユーザ対応のソフトの利用を推奨します。
通常、メールソフトはコンピュータのハードディスクにインストールして、ユーザ情報やメール本文もハードディスクに保管されます。
このため、利用できるコンピュータが限られてしまいます。
中にはフロッピーディスクで運用できるメールソフトもあります。
それは、一度に受信できる容量の制限があったり、ハードディスクに比べアクセス速度が遅いのを我慢すればデータを持ち歩くことができ、使うパソコンの制限を受けません。
また、コンピュータにはユーザ情報やメール本文を記録しないのでプライバシー*の面からも安心して使用できます。

* プライバシー保護と言っても、通常のパソコンでは厳密なプライバシー保護はできません。 ごく標準的な使用の範囲では見られないという程度と理解してください。

マルチアカウントソフトの例:Microsoft Outlook Express5以降(ソフト起動時のパスワード設定可能)、Netscape Messenger(パスワードの設定はない)など。
フロッピーベースで稼働できるメールソフトの例:AL-mail32(231教室で使っているソフトです)、nPOP-mail、MM-mailなど。
(上記のメールプログラムを推奨しているわけではありません。有償、無償に注意してください。)

7.メールとプライバシー

 メールが親書としてプライバシーを保護されるか否かは議論の最中です。
郵便物(封書)は法律上も親書とされ、郵便局員やたとえ家族であっても開封して内容を知ることは違法行為になります。
ところが、電子メールの利用は我が国では利用の歴史が浅く、プライバシーの問題は議論し尽くされていません。
 メールの伝送経路では、内容は一応人の目に触れることはないことになっていますが、暗号化された内容でない限り物理的には覗き見ることが不可能な存在ではありません。
 メールは受信しただけで、タイトルと本文の一部またはすべてが画面に表示されてしまいます。周囲に人がいれば、当然人の目に触れることになり、この意味ではハガキ的ともいえます。
一応のプライバシーは守られているが、完全ではないと理解するのが妥当と考えます。
もちろん、故意に他人のメールを覗き見る行為は容認されるものではありません。
本学では、利用資格を失ったり、パスワードを忘れて再申請したアカウント、制限容量を超えたメールは削除していますが、この過程で管理者が内容を見ることはありません。