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2023.03.22 研究ニュース

食品ビジネス学科の3年次学生(佐藤里花子*,楠本悠貴**,野﨑翔太***,門間愛奈***)が、第6回CSVビジネスアイデアコンテストにおいて「カルビー賞」を受賞しました(*食品企業組織論研究室/**食品開発学研究室/***地域経済論研究室)


CSV(共有価値の創造)とは、本業を通じて経済的価値(収益)と社会的価値(社会課題解決)を両立する経営モデルのことで、SDGs(持続可能な開発目標)の達成を目指す企業社会において重要な視点となっています。今回は全国の大学から145チーム・総勢513名のエントリーがあり、本選に出場した30チームの中から受賞対象に選ばれました。

学生のチームは、カルビー株式会社の出題する「2030年までに食料廃棄物を半分に、お菓子の“価値”を2倍に。」に取り組み、「救世主‟シロアリ”」のテーマで発表しました。シロアリは食品廃棄物を削減するだけではなく、タンパク質やオレイン酸を多く含むため、昆虫食研究の世界では‟スーパーフード”として注目を集めています。そこでチームは、カルビーの生産過程で発生する食品残渣や枯れ木を用いてシロアリを養殖し、粉末にしたシロアリを菓子製品に混ぜて商品化することを考案しました。

実現にはさまざまな技術的課題や社会的課題を乗り越えていく必要がありますが、人々の健康と世界の食料廃棄削減を促進するユニークなビジネスアイデアとして評価されました。このように潜在的な未利用生物資源に着目することで、新たなフードテック産業の創出につなげていけるかもしれません。その一方では、“グローカル”な発想で「食」と「農」の基本を取り戻していく研究や実践がますます求められる時代に突入したことを実感しています。

◆CSVビジネスアイデアコンテスト
https://csvcontest.members.co.jp/#finalist
◆食品ビジネス学科
https://reorganization.brs.nihon-u.ac.jp/deps/fbs