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2025.12.22 研究ニュース
【最先端バイオものづくり】光で微生物を操る技術を開発—放線菌における有用物質の高効率生産へ貢献—
【最先端バイオものづくり】光で微生物を操る技術を開発—放線菌における有用物質の高効率生産へ貢献—
バイオサイエンス学科・髙野英晃教授らの研究チームは、光遺伝学(オプトジェネティクス)と合成生物学の技術を応用し、抗生物質などを生み出す発酵微生物である放線菌(ストレプトミセス属細菌)の遺伝子発現を光で超高効率に制御するシステム「iLiEX」を開発しました。
このシステムは、光受容タンパク質(LitR)とT7 RNAポリメラーゼを組み合わせた転写増幅モジュールを採用し、ターゲットとする遺伝子の発現量を従来の強力なプロモーターと比較して最大39倍以上に高めることに成功しました。
iLiEXは、単一コピーでゲノムに安定的に組み込まれ、複数のストレプトミセス種で機能することを確認しており、医薬品や酵素など、微生物を利用したバイオプロダクトの環境配慮型・高効率生産に向けた基盤技術として期待されます。
掲載雑誌名:Scientific Reports(Springer Natureグループ)
掲載論文名;Single copy optogenetic system for Streptomyces
オンライン掲載日:2025/12/15(現地時間)
DOI: 10.1038/s41598-025-27850-9
Scientific Reports誌ホームページ :https://www.nature.com/srep/
論文掲載ページ:https://www.nature.com/articles/s41598-025-27850-9