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2024.11.12 研究ニュース

生物資源生産科学専攻の上野 美桜さんが第14回 関東森林学会大会で学生優秀論文賞を受賞しました

生物資源生産科学専攻の(上野美桜さん、森林生態学研究室所属)が10月30日(水)、水戸市で開催された「第14回 関東森林学会大会」で学生優秀論文賞を受賞しました。


受賞論文は、「積雪が有機物の分解速度と分解者微生物に与える影響」(上野 美桜さん・上村 真由子 准教授ら:関東森林研究第75巻掲載)です。

「第14回 関東森林学会大会」学生優秀論文賞
【題 目】積雪が有機物の分解速度と分解者微生物に与える影響
【著 者】上野美桜 (日本大学大学院)・上村真由子 (日本大学)・韓 慶民(森林総合研究所)・飯尾淳弘(静岡大学)

上野さんは、群馬県や新潟県の標高の異なるブナ林において落葉と角材を用いた分解実験を行い、冬期の分解速度と、微生物のDNA コピー数や群集構造との関係を調べました。その結果,積雪日数が長いと材の冬期の分解速度が速くなることが明らかになりました。また、冬期に菌類のOTU数が減ることも明らかになりました。地球温暖化により積雪の減少が予測されています。この研究は、積雪の減少が有機物の分解速度を抑制する可能性を示しています。つまり、地球温暖化がブナ林の物質循環に、温度上昇だけではなく積雪減少を通して影響を与えることを示す貴重な成果です。これを機に,さらなる研究の発展が期待されます。

関東森林学会ホームページ:http://www.kantoforest.jp/