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2017.11.24 受験生ニュース 研究ニュース
日本水産学会創立85周年記念シンポジウムにおいて大学院博士前期課程2年の上田紘之さんがBest Students Presentation Awardsを受賞しました!
平成29年9月22日~24日に品川の東京海洋大学で開催された日本水産学会創立85周年記念シンポジウム The JSFS 85th Anniversary-Commemorative International Symposium “Fisheries Science for Future Generations”において,大学院生物資源生産科学専攻博士前期課程2年 上田紘之さんがBest Students Presentation Awardsを受賞しました!
![詳細画像](https://www.brs.nihon-u.ac.jp/wp-content/uploads/PB140135-031.jpg)
(Best Students Presentation Awardsを受賞した上田紘之さん)
【研究発表タイトル】
「Effects of sexual maturation on the toxicity of the toxic flatworm Planocera multitentaculata」
【研究内容は?】
フグの毒はフグの体内で生成されるという内因説と,外部から取り込むとされる外因説があり,まだはっきりと解明されていません。
上田さんは海洋細菌から毒が作られ食物連鎖の過程でフグに毒が宿るという外因説の観点から,「ヒラムシ」を対象に研究を行っています。
「ヒラムシ」は海中に生息しフグ毒を有する扁形動物で,もともとオス・メスの区別がない”雌雄同体”という特徴があります。
ところが,産卵期になると2体のヒラムシがケンカをして,その勝敗によって「オス寄り」と「メス寄り」の体に変化していきます。上田さんはヒラムシの生殖腺を調べ,性成熟と毒の保有量の因果関係を分析し,「オス寄り」と「メス寄り」による毒の保有量の違いを発見しました。
そのことが同学会で評価され,本学から唯一の受賞となりました。
![詳細画像](https://www.brs.nihon-u.ac.jp/wp-content/uploads/P3113169.jpg)
(フグ毒を有するヒラムシ)
ヒラムシにはまだ知られざる部分が多く,画像解析を行ってもその数値が何を意味するものか基準が定まっていないなど,苦労する点も多かったようです。
しかし,これらの研究成果がフグ毒のルーツを探る今後の発展に期待され得るものとして評価されました。
未開の領域で研究を進め,更なる発見を求める上田さんを今後も応援しております!
(日本水産学会創立85周
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