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2016.03.08 イベント 研究ニュース
新剥製標本の展示:シロシュモクザメの母子-Sphyrna zygaena- (3階イベントホール : 5月14日迄)
第42回理科実験セミナー(H26)に用いた個体の剥製(母体)/プラスティネーション(生物標本の処理法。組織を合成樹脂で置換・飽和:※仔魚)を展示しました。
ハンマー状の頭部が、他の魚より3-5倍広い両眼視野(通常10度)、嗅覚による他生物との距離測定能の獲得など、眼・鼻の機能を高め、頭部前縁に並ぶ多数の「ロレンチーニ瓶」(特徴)で、海底に潜む魚類・甲殻類等の発する微弱電流を感じ取り、鋭敏に捕食できます。
写真をクリックすると拡大できます。
一般にサメ類は、哺乳類の様な胎盤を持ちません。シュモクザメは、卵黄嚢から「偽胎盤」(pseudoplacenta、yolk sac placenta)を形成させ、産出前の※仔魚をしばらく保育します。
生 息 地 :温帯・亜熱帯・熱帯地域に広く分布
採 集 地 :志賀島定置網(玄界灘 : 北九州)
採 集 日 :2014年6月25日
個体情報 :【成雌】 全長 292cm 体重 165kg(妊娠時)
:【仔魚雌】 全長 67cm 体重0.99kg
シロシュモクザメの他にアカ〜、ヒラ〜。インド〜など9種が知られています(2013)。
日本近海では、三種(シロ、アカ、ヒラ)が観られます。
※仔魚:卵黄を吸収し尽くした後、分娩に至るまでの間での仔の呼称。分娩後は、稚魚。