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2022.03.11 研究ニュース
生命農学科・上吉原専任講師のトマトの香りに関する研究成果が米国科学アカデミー紀要(PNAS)に掲載されました
トマトは世界で最も多く生産されている野菜です。
これまでのトマトの品種育成では、耐病性や高糖度化、収量性などを目的に改良が行われてきました。それらに加え、近年は消費者ニーズの多様化から、香り成分(フレーバー)が重要視されています。
本研究では、トマトの美味しさを左右するニトロ・ニトリル類とよばれる香気成分に注目しました。一例として、フローラルな芳香を持つベンジルシアニドが挙げられます。本研究では、これらの香気成分がアミノ酸の一種であるシステインを出発点とする経路で合成されることが明らかにされました。この成果は、生命農学科の上吉原専任講師と、ラヴァル大学(カナダ)やフロリダ大学(アメリカ)などとの国際共同研究によるものです。 こうした基礎研究が、将来的には香り豊かなフルーツの品種開発につながっていきます。農学(アグリサイエンス)の分野ではこのような学術研究が行われ、高品質な農産物の開発に役立てられています。
文献リンク https://www.pnas.org/doi/10.1073/pnas.2118676119
生命農学科 https://hp.brs.nihon-u.ac.jp/~agb/
園芸科学研究室 https://hp.brs.nihon-u.ac.jp/~agb/laboratorys/engei/