NEWS ニュース

2023.09.19 研究ニュース

大学院生の渡邉翔太さんが国際学会で優秀ポスタープレゼンテーション賞を受賞しました

 日本大学大学院 生物資源科学研究科 生物資源生産専攻 博士前期課程2年生の渡邉翔太さん(指導教員 海洋生物学科 柴﨑康宏助教)が、第15回国際比較免疫学会大会(15th ISDCI)にて「Splenectomy in rainbow trout significantly reduces blood antigen-specific IgM responses and IgM+ B cells while exposing the trunk kidney as a potential secondary lymphoid organ」のタイトルでポスター発表し、優秀ポスタープレゼンテーション賞を受賞しました。


リンパ節は体内に侵入した異物と免疫細胞が効率よく出合い、免疫応答が活性化して抗体を産生するために重要な組織です。魚類はリンパ節を持たないため、どこで抗体を産生するための反応が起きているか不明でしたが、最近になって脾臓が重要な器官であることが明らかになってきました。本研究は、脾臓を持たないニジマスを作出して、抗体量や抗体を作るB細胞への影響を調べた結果、脾臓が機能しない場合には腎臓において抗体産生反応の活性化が起こることを見出しました。
本研究は、魚類の抗体産生のメカニズムの解明の一助となり、水産用ワクチンの作用機序を解明するために重要な情報となります。
なお、本研究はJSPS科研費 21H02288の助成を受けたもので、福井県立大学、アメリカペンシルバニア大学との共同研究の成果です。

海洋生物学科オリジナルサイト
http://www.msr-nihon-university.org/