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2025.12.04 研究ニュース

バイオサイエンス学科 栄養生理化学研究室、食物繊維イヌリンが大腸炎を悪化させる可能性を発見 ― BBB誌表紙に採択

バイオサイエンス学科・栄養生理化学研究室は、健康食品の成分として広く知られる食物繊維イヌリンを過剰に摂取すると、浸透圧性の下痢を引き起こし、その結果として潰瘍性大腸炎モデルの症状が悪化することを明らかにしました。本研究のグラフィカルアブストラクトは、国際学術誌 Bioscience, Biotechnology, and Biochemistry (BBB) の表紙にも選ばれました。
本研究の成果は、潰瘍性大腸炎などの炎症性腸疾患に対する食事・栄養介入、新規治療法の開発につながる基礎的知見となることが期待されます。
バイオサイエンス学科 栄養生理化学研究室では、これからも生活習慣病の発症・進展メカニズムを分子レベルで解明し、健康寿命の延伸に貢献する研究を推進していきます。

タイトル: Inulin exacerbates disease severity in a mouse model of ulcerative colitis by causing osmotic diarrhea
(イヌリンは浸透圧性下痢を引き起こすことで、潰瘍性大腸炎マウスモデルの腸炎を悪化させる)

著者: Takashi Hosono, Keigo Saito, Yu Arima, Yori Ozaki-Masuzawa, Taiichiro Seki
細野 崇、斎藤啓吾、有馬 悠、増澤 依、関 泰一郎

雑誌名: Bioscience, Biotechnology, and Biochemistry
https://doi.org/10.1093/bbb/zbaf129