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2026.04.03 研究ニュース
獣医放射線学研究室の坂井健人氏らが犬の心筋梗塞を特殊な心臓超音波検査法を用いて生前診断することに成功しました。
本学獣医学研究科博士課程1年の坂井健人氏、獣医学科の合屋征二郎専任講師、亘敏広教授、獣医保健看護学科の中山智宏教授らの研究成果が、The 3rd JaVECCS International SymposiumにてBest Poster Case Presentation Awardを受賞しました。
人では一般的な心疾患である心筋梗塞ですが、犬での報告は世界的にみても少なく、一昔前は「犬は心筋梗塞にならない」と言われていました。
数少ない心筋梗塞の犬の報告も全て死後の解剖検査で判明したものであり、その生前診断は非常に困難でした。
その理由のひとつとして、心筋梗塞の確定診断法である冠動脈カテーテル検査や心臓CT検査などを実施するためには犬では麻酔が必要であり、検査のハードルが高いという問題がありました。
坂井らは2D speckle-tracking echocardiographyという特殊な心臓超音波検査法を用いて、心筋梗塞になった犬を生前診断することに成功しました。
この手法は麻酔を必要とせず、心臓全体の心筋の動きを追跡することにより、部分的に動きが悪い心筋を検出することに役立ちます。この手法を用いることで、左冠動脈に血栓が塞栓し、心筋梗塞となった犬を世界で初めて診断・治療することができました。
本研究によって、犬の心筋梗塞の安全かつ迅速な診断が可能となり、獣医療における心筋梗塞の治療が進展することが期待されます。
本研究は日本大学特別研究の助成を受けて行われました。