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2026.05.12 研究ニュース

獣医学科6年生の平本海優氏らが犬における極めて稀な先天性血管異常を世界で初めて診断・治療した症例を報告しました

本学獣医学科6年の平本海優氏、合屋征二郎専任講師、浅野和之教授、日本大学付属動物病院の石垣久美子獣医師、塩澤直子獣医師および石川智恵子獣医師により実施された研究成果が、Journal of Veterinary Cardiologyに掲載されました。
対象となったのは、心雑音を主訴に紹介受診された1歳雄のコイケルホンディエです。一般状態に異常は認められませんでしたが、心エコー図検査により肺動脈内に異常血流が確認されました。

研究グループが320列マルチディテクタCTを用いた心電同期CT血管造影を実施したところ、右肋頚動脈から左肺動脈へ交通する「右肋頚動脈−左肺動脈シャント」と、左冠動脈から左肺動脈へ交通する「左冠動脈−左肺動脈シャント」が同時に存在することを明らかにしました。

その後、開胸手術により両シャント血管を結紮し、異常血流の消失を確認しました。さらに術後のCT検査では、両シャントの完全消失と新たな異常血管が存在しないことを確認し、良好な治療経過が得られました。

本症例は、犬における「右肋頚動脈−左肺動脈シャント」と「左冠動脈−左肺動脈シャント」の合併例として世界初の報告であり、高精細CTによる診断技術と外科的治療の有用性を示す成果として期待されます。

https://doi.org/10.1016/j.jvc.2026.04.009