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2019.06.06 その他ニュース

生物環境工学科 都 甲洙教授(研究所)と佐瀬勘紀教授が日本冷凍空調学会賞学術賞を受賞しました

本学部 生物環境工学科 都甲洙教授(研究所)と佐瀬勘紀教授の研究成果をまとめた論文「冷凍米飯の長期保存における氷結晶の計測」が日本冷凍空調学会賞学術賞に選ばれ、 2019年度通常総会(5月22日)で表彰されました。

 

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      表彰を手にする都 甲洙教授佐瀬勘紀教授

 

【冷凍米飯の長期保存における氷結晶の計測】
都 甲洙,山本怜人,宋 珉錫,姜 起文,佐瀬勘紀,裵 英煥,上野茂昭,荒木徹也:冷凍米飯の長期保存における氷結晶の計測,日本冷凍空調学会論文集,35(3), 251-259, 2018, 9

 

冷凍食品は、常に−18℃以下に保つように管理している。

しかし、食品の長期凍結保存に伴い、氷の再結晶化が進み、サイズの大きな氷結晶は冷凍食品内部の組織を圧迫・破壊し、品質劣化をもたらす。

従来、冷凍食品内の氷結晶は、光学顕微鏡、電子顕微鏡、SEM、X線CTおよびMRIにより計測されてきた。

しかし、これらの装置は、計測範囲および空間分解能が制限され、ある一定スケールのみの計測で、元来、冷凍食品および冷凍米飯内に存在する小さな氷結晶から大きな氷結晶までの計測が困難であった。

本論文では、冷凍米飯の長期保存における氷結晶サイズを定量化するために、極低温ミクロトームスペクトラルイメージングシステムと近赤外分光イメージングにより新たな氷結晶計測手法を確立した。

本手法は、従来の氷結晶観察のような凍結乾燥、凍結置換、材料構成成分の染色などの試料の前処理が不要となり、かつ、凍結したままの状態で材料の構成物質を直接に計測、さらに、ミクロからマクロサイズの氷結晶(1.4 µm~692.6 µm)計測が可能になった。

今後、冷凍米飯および冷凍食品の最終品質評価手法として期待される。

 

 

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          表彰を受ける都 甲洙教授

 

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         表彰を受ける佐瀬勘紀教授

 

日本冷凍空調学会

https://www.jsrae.or.jp/

生物環境工学科

http://hp.brs.nihon-u.ac.jp/~bae/